閉ざされた時間割8
頭上から声がして「働く時間だ あと1分でドアは閉じ、空気調整も停止する 急げ!」 良平も従い、歩きながら歩数を数えていた(『少年探偵団』みたい つるはしのようなものを渡され、労役の監督に子どももごちゃまぜに4班に分けられ、岩盤を掘らせる休んだり、作業が遅いと、金属棒でムチのように叩かれる良平の近くの少年が倒れ、ムチで叩かれても動けない「反抗もなにも、その子は動けないんだぞ!...
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気づくと、良平は大きなイスに縛りつけられていた真っ白な、上から下まですっぽりと服をかぶった連中に尋問を受ける「我々のどこが卑怯だというのだ これは本能だ 借体型の生物は、生命体に乗り移る 不快な感覚は味わいたくない 敏感なのだお前に選択させよう 処分されるか協力するか 我々の数は限られている 3日もすれば、本隊が到着し、10万以上の仲間がくる あとは人間に乗り移る 協力はそれまででいい」...
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部屋の向こうには石油缶のような透明な容器が3つ並んでいた青みをおびた液体が入っていて、20cmくらいの黒い玉が浮かんでいる山形が入ってくると、その中の1つが液体と同じ色になった「あれはやつらの休憩場なんだ 何時間か乗り移っていると、しばらく体を出ていかなきゃならない待機球と呼んでいる 何日も休息する時はここに来る...
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数日が過ぎ、良平は最初のエレベータから地上に出される オレンジ色の光る円盤が降りてきた「あの飛行体には、約100個の先遣隊員をおさめた待機球が積んである すべてこの基地におさめる作業は、お前が指揮をとれ」「これは重要な任務だ 僕の指揮に従わない者がいたら大変だ...
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病院で気がつき、父が「みんな救急車で病院に運ばれた グラウンドは陥没するし、校舎は火事だし、大騒動だったらしい だが、警察はもとより、だれも信用しないんだ 集団幻覚と考えているらしい」彼らはまだどこかにいるはずだ 本隊が来れば、世界中の人々が乗っ取られる...
View Article佐藤忠男解説 内容抜粋
人間が、人間の主人は自分たち人間自身だと考えるようになったのは、ごく近年だと思う それまでは、人間の主人は神だと考えてきた それがわずか数百年ぐらいで頭の切り替えができるはずもない国家を主人と考えたり、国家の主人である特別の人間は神さまと同じ存在だと考えようとしたりしてきた だが、人間の主人はやはり“自分”なのだ人類の歴史から考えると、キツネ・タヌキに化かされるとか、国家に身も魂も捧げるべきだとか...
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青山伸一郎がいつものように学校へ行こうとすると、同じ年くらいの可愛い顔立ちの少女から声をかけられた「青山伸一郎さんね?」と言って少女はけたたましい声で笑い出した テルテル坊主のような形の真っ赤な服を着ている...
View Article「少女」
グラウンドでサッカー部の練習になると、少女のことも忘れてしまうここ数日の練習が認められれば、今度の試合でゴールキーパーとして出場できるかもしれない そこにも少女が邪魔しに来る 「助けてあげるわ!」 伸一郎のこぼしたボールをはねかえしたが「自然の土の上でやるサッカーって、こんなに不潔なものだとは思わなかった これじゃ病原菌がとりくつ機会を、わざわざ与えているようなものよ!...
View Article押しかけ教師1
水野真司は、中学の頃はトップクラスだったのが、南陵高校に入ってから やることなすこと、すべて思うようにいかなかった自信を取り戻すために、柔道部に入っても、中学から習っていた連中には歯が立たず、1年生にさえ投げられる始末要するにダメ人間なのだ 近頃はしょっちゅうそんな気分だった...
View Article押しかけ教師2
「きみ」 背後から、長髪、ジーパンスタイルの見知らぬ青年に声をかけられた「僕と友だちにならないか? いろいろ得をするよ」どこかの犯罪組織の一員だろうか? 「失礼します!」 逃げながら、あんな変な人に声をかけられた自分が情けなかった帰宅し、数学にとりかかるが頭が混乱する新しい参考書を買いに、近くの本屋に行くと、またあの青年が声をかけてきた「きみ、数学が不得意なのか? 僕を家庭教師にしないか?...
View Article押しかけ教師3
「それじゃ、はじめるか」 吉田は、教科書をパラパラとめくり、30秒ほどで全ページを見終えてしまった シャツから筆記用具を出して、練習問題を書き始めた真司は、筆記用具が自由自在に変わるのに見とれていると「ペンなんかじゃないよ・・・いや、これは新製品でね それより問題をやってみたまえ」 「こんなに時間がかかっちゃいけないな 1年の教科書を出して...
View Article押しかけ教師4
吉田は教授料もとらず、3日に1度くらいで、夜訪ねてきた「ぼくが何者か、だって? それを聞いてどうする? 今はまだ話せない 君にウソをついたことは認める だが、君の成績は上がった とにかく君は僕を利用することだけ考えていればいいんだ 僕は、僕の世界のやり方で君を教える それが効果を上げるのが楽しいんだ」 真司は、吉田の“僕の世界”と何度か言うことなどに何かひらめいた「もういいじゃないか...
View Article押しかけ教師5
こずえが「勉強を教えて」と家に来ていた日に、吉田はやって来て大きなカバンをさげ、腰に機械装置のようなもののついた異様なベルトを締めている「今日はお礼に来たんだ これからはもう永久に来ない 私は仲間と賭けをしてね 人間というやつをおだて、人格を破壊するのにどのくらいかかるかということだった 人間は面白い生物でね、何もかもうまくいくと、だんだんダメになり、 堕落して、もとの人格まで戻ってしまう...
View Article押しかけ教師 終
水野くんの成績を上げ、すっかり天狗にするのに5ヶ月しかかからなかった 今の水野くんには、あの頃の内省も、謙虚さもすっかりなくなっている 我々の目から見れば、人格破壊に至っている このフィルムを証拠に、仲間から賭け金をせしめることができる 面白い実験だった お礼だけ言って、おさらばする」 「待て! あんたは僕がダメになったというのか?」 「そうじゃないかね? 今の君は鼻持ちならないよ...
View Articleどんと焼き
【HTBニュース】無病息災を祈ってどんど焼き 左義長(さぎちょう、三毬杖)とは、小正月に行われる火祭りの行事。地方によって呼び方が異なる。日本全国で広く見られる習俗である。...
View Article各地の左義長
家内安全などを願い「左義長祭」‥甘酒も振る舞われ 岐阜・高山市の神社 国民の祝日の成人の日が1月15日から1月の第2月曜日に変更されたことに伴い、地域によっては左義長を1月の第2日曜日または第2月曜日に実施するところもある。...
View Article真冬の弘前に「桜」咲く
戦場のメリークリスマス&冬に咲くさくら(弘前市)横笛演奏 2017年12月~2018年2月に初めて実施された冬の桜のライトアップ。当時相馬地区の地域おこし協力隊員だった米山さんが実行委員長になり、有志でクラウドファンディングなどで支援を募り実現した企画でした。弘前公園外堀の桜の木々には2018年12月1日~2019年2月28日...
View Article冬に咲くさくらライトアップ
🌸冬に咲くさくらライトアップ🌸弘前市地域おこし協力隊の米山竜一さんが所属する実行委員会が、2017年9月から約1カ月、クラウドファンディングで資金を募り、目標額の30万円を大幅に超える金額が集まった。ライトアップされる場所は、弘前公園追手門付近の外堀約300メートルのエリア。約70台のLED投光器で雪が積もった木々を照らす。2017年12月22日、ライトアップが始まった。→写真右...
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