東北電力は青森県の西目屋村で建設を進めてきた「津軽発電所」の営業運転を2016年5月17日に開始した。発電能力は8500kWで、東日本大震災後に国内で運転を開始した水力発電所では揚水式を除いて最大。2010年8月の着工から運転開始まで5年9カ月の期間がかかった。
発電設備は建設中の「津軽ダム」の直下にある。津軽ダムは、すでに試験的な貯水を開始している。ダムから放流する落差65メートルの水力を使って発電する。利用できる水量は最大で毎秒15立方メートルにのぼる。年間の発電量は4120万kWhを見込んでいて、一般家庭の電力使用量(年間3600kWh)に換算すると1万1000世帯分に相当する。
津軽発電所が立地する西目屋村は青森県の南西部に位置していて、津軽地方の重要な水源である岩木川の上流域にある。流域の洪水と渇水を防ぐために1991年から津軽ダムの建設工事が始まり、それに伴って東北電力が水力発電所を新設した。
スマートジャパンより抜粋