南極半島東岸に存在するラーセン棚氷のうち、ラーセンC棚氷の先端にあるアメリカ・デラウェア州ほどの大きさを持つ1兆トンもの氷の塊が、南極大陸から完全に分離しました。
今回分離が起こったラーセンC棚氷は南極の主要な棚氷のうち最北に位置し、南極大陸で4番目に大きな棚氷だとされるもの。ラーセンC棚氷に入ったヒビは2014年から観察が行われており、2016年にはヒビが急速に拡大しており、数年内には分離が起こるのではないかと予測されていましたが、その後2017年1月には数カ月内には分離が起こる可能性があると発表されていました。
そして、ラーセンC棚氷の観察を行っている研究プロジェクトの「MIDAS」は現地時間2017年7月12日に、ついにラーセン棚氷Cから氷の塊が分離したと発表しました。A68と名付けられた氷の塊は、今後も研究者らによって行方が追跡され、船との事故などを起こさないように観察されるとのことです。