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環の部分構造

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Saturn's rings
2007年5月9日にカッシーニが撮影したD環、C環、B環及びA環・・・画面をクリックすると拡大

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土星の環の表面
最も環の密度が高い部分は、A環及びB環であり、これらはカッシーニの間隙によって隔てられている(1675年にジョヴァンニ・カッシーニによって発見された)。これに沿って1850年に発見されたC環があり、これらでメインリングを形成する。メインリングは希薄な塵のリングと比べて、密度が高く、粒子の大きさも大きい。後者にはD環が含まれ、土星の雲の上端まで達している。G環、E環及びその他の環は、メインリングよりも外側にある。これらの希薄な環は、しばしば1μm程度の小さな粒子で構成されるが、その化学組成は、メインリングと同様にほぼ純粋な水でできた氷である。狭いF環は、A環のすぐ外側にあり、カテゴライズが難しい。非常に密度の高い部分があるが、非常に多くの塵サイズの粒子を含んでいる。

SATURN: REAL FOOTAGE FROM CASSINI MISSION

B環のスポーク

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暗いスポークが、B環の太陽に照らされた側に見える
暗いスポークが、B環の太陽に照らされた側に見える

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B環のスポーク
B環は、半径、明るさ、質量とも最大の環である。厚さは5mから15m、質量は約2.8 × 1019 kg、光学的深さは0.4から2.5と推定されている。B環の密度や明るさは大きな多様性があるが、ほぼ全て説明がついていない。B環の中には、間隙は存在しない。

1980年まで、土星の環の構造は、ほぼ完全に重力の作用によるものだと説明されてきた。その後、ボイジャーからの画像によって、スポークとして知られるB環の放射方向の構造があることが明らかとなり、その存在や回転は重力による軌道力学では説明のつかないものだった。スポークは、位相角60°付近を境として、後方散乱光では暗く見え、前方散乱光では明るく見える。最も信じられている説では、スポークは、顕微鏡サイズの塵の粒子で構成され、静電的な反発力でメインリングにぶら下がり、土星の磁気圏とほぼ同期して回転していると説明される。スポークを生成する正確な機構は未だ不明であるが、土星の大気中の雷や環への流星塵の衝突が電気的な攪乱(かくらん)になりうると提唱されている。

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B環の構造
B環の構造

F環の羊飼い衛星

羊飼い衛星パンドラ(左)とプロメテウス(右)がF環の両側を回っている

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羊飼い衛星パンドラ(左)とプロメテウス(右)がF環の両側を回っている
F環は、土星の個別の環の中で最も外側にあるもので、数時間単位で特徴が変化する、恐らく太陽系の中で最も活発な環である。A環の外端から3,000kmに位置する。1979年にパイオニア11号によって発見された。非常に薄く、幅は数100km程度で、軌道の内側と外側に2つの羊飼い衛星プロメテウスとパンドラを持つ。

カッシーニに撮影された接近写真によって、F環は1つのコア環とその周りの螺旋構造からできていることが明らかとなった。また、プロメテウスが遠点で環と出会うと、重力によってF環にねじれやこぶが生じて、衛星が環から物質を「盗み」、環の内側に暗い流路を残すことが明らかとなった。プロメテウスは、F環の物質よりも速く土星を回っているため、新しくできた流路は、前にできたものより前方に約3.2度カーブする。

2008年、さらにダイナミックな動きが発見され、F環の中を公転する未発見の小さな衛星が、プロメテウスから受ける摂動のために常に動いていることが示唆された。そのうちの1つには、R/2004 S 6という仮符号が付けられた。

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F環の周囲255°
F環の周囲255°(約70%)を撮影した107枚の合成画像。幅(上から下)は、約1,500km

プロメテウス

Saturn's moon Prometheus and the F ring

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F環のプロメテウス
プロメテウス (Prometheus) は、土星の衛星。1980年の10月25日より数日前に発見され、仮符号1980 S 27を付けられた。1985年にギリシア神話の巨人族で人類に火をもたらして罰を受けるプロメーテウスにちなんで命名された。

プロメテウスは148 × 100 × 68 kmと極端に細長い形状で、幾つかの谷や尾根が確認されている。また、直径20kmのクレーターも確認されているが、近くを周回するパンドラ、ヤヌス、エピメテウスよりは表面は穏やかである。かなり低い密度と比較的高いアルベドからしてプロメテウスは多孔質の氷で構成されていると思われていたが、無人土星探査機カッシーニの近接撮影でもそれと思われる映像が確認されている。

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プロメテウス
プロメテウス

パンドラ

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2005年のカッシーニ探査機から撮影されたパンドラ
2005年のカッシーニ探査機から撮影されたパンドラ

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2010年6月3日にカッシーニ探査機から撮影されたパンドラ
パンドラ (Pandora) は、土星の衛星。土星からの距離は、141,700 kmで、直径は約84km。名称はギリシア神話に登場するパンドラという女性に由来する。外側を回る別の衛星には彼女の夫であるエピメテウスの名が付いている。

パンドラは、1980年にコリンズらがボイジャー1号の撮影した写真を分析する中で発見された。最初に仮符号S/1980 S 26が与えられ、1985年にはパンドラが正式名称となった。ボイジャー2号の観測では大まかな形状が撮影されたのみだったが、2005年のカッシーニ探査機による接近観測で詳細な姿が明らかにされた。

自己を球形に保つほど重力が大きくないため歪な形をしており、差し渡し103×80×64 kmの楕円体に近似される。表面には直径30kmの2つのクレーターなどの地形が見られ、細微な氷の塵に覆われていると考えられている。平均密度が0.5g/cm3と低く内部に間隙を多く含んだ氷の天体であることが示唆される。また、他の多くの土星の衛星と同様に、土星からの潮汐力のためパンドラの自転周期と公転周期は等しくなっている(自転と公転の同期)。

パンドラはミマスやエンケラドスなどの大衛星より土星に近い位置にある。その軌道はFリングのすぐ外側に存在し、羊飼い衛星としてリング構成粒子の逸散を防ぐ役割を果たす。公転軌道は、Fリングの内側を周回するプロメテウスの重力によって常に変動し、特に6.2年ごとに2つの衛星が接近する際には軌道要素に大きな変化が生じる。また外側を回るミマスとは、公転周期が2:3の共鳴関係にある。

ミマス

Mimas Globe Rotation Saturn's Moon

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土星探査機カッシーニが撮影したミマス
ミマスは、土星の第1衛星。1789年に天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見された。その後、ウィリアムの息子のジョン・ハーシェルが1847年にギリシア神話の巨人族の一人ミマースにちなみ命名、発表した。ミマスは半径18.6万kmのほぼ円軌道を約22時間40分ごとに一周する天体で、土星の主要な衛星の中では最も土星の近くにある。

ミマス最大のクレーターであるハーシェル(ウィリアム・ハーシェルにちなむ)は直径130kmに達し、ミマスの直径の3分の1に及ぶ。クレーターの壁は高さ約5km、深さは10kmで、底の中央丘は高さ6kmになる。この比率を地球に置き換えれば、直径4,000km以上に達したであろう。このクレーターを作った衝撃はミマスを完全に破壊するところであった。ハーシェルクレーターの反対側では、クレーターを作った衝突によると思しき破砕跡を見ることができる。

ミマスの外見は、アメリカ映画『スター・ウォーズ』に登場する宇宙要塞「デス・スター」に似通っており、このことは報道や研究機関のリリースでもしばしば言及されている。しかし、ミマスがボイジャー1号によって撮影されたのは第1作公開の3年後であるため、これは単に偶然の一致である。

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ミマスとデス・スター
ミマスとデス・スター

デス・スター

「スター・ウォーズ コレクション」TVCM デス・スター篇-1

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デス・スター
デス・スター(Death Star)は、映画『スター・ウォーズ・シリーズ』に登場する架空の宇宙要塞である。銀河帝国の最終兵器。その大きさは直径120kmにもおよび、オルデラン級の惑星、現実の世界における地球と同規模の惑星を一撃で破壊することができる兵器「スーパーレーザー」が搭載されている。また、艦隊による妨害を排除するために数百機の艦載機と各種ターボ・レーザー砲により武装していた。

デス・スターは惑星を破壊する強大な火力を持つ宇宙要塞だが、通常航行のためのイオン亜光速エンジンと、ワープのためのハイパー・ドライブを備えた巨大宇宙戦艦(戦闘ステーション)でもある。映画でも、デス・スターが惑星に接近する様子が描写されている。巨体を動かすためのエンジンやハイパードライブは、デス・スターの赤道溝に沿って配置されていた。この赤道溝は港湾施設を兼ねており、エピソード4でファルコン号が拿捕されたドッキングベイ3207も存在する。最高司令室は、スーパーレーザー・デッシュの縁(デス・スターの"目")に位置していた。

How to Build a Death Star According to a NASA Engineer

エンケラドス

土星の衛星に“生命に必要な3要素”

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エンケラドス
エンケラドゥスは、土星の第2衛星。エンケラドスとも言う。1789年に天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見。1847年にギリシア神話のギガース族の1人エンケラドスにちなみ、息子のジョン・ハーシェルが命名・発表した。エンケラドゥスは土星から24万km離れたところを33時間で公転している。

直径は平均500km、土星の衛星としては6番目に大きい。反射率が極めて高く、太陽系の中で最も白い星。表面は比較的新しい氷で覆われている。

2005年3月、エンケラドゥスに接近したNASA/ESAの無人土星探査機カッシーニが、エンケラドゥスに極めて微量の大気を発見した。大気の成分は水蒸気と見られている。しかしエンケラドゥスは重力が小さく、大気はすぐに宇宙に逃げてしまうため、火山か間欠泉などの大気の安定した供給源があるものとみられる。

土星探査機カッシーニ、エンケラドスの水煙に突入

Enceladus

Is There Life on Saturn's Moon Enceladus? | How the Universe Works

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エンケラドゥスの地表の想像図。凍った地面から、火山のように水蒸気が噴出している。
カッシーニ探査機の観測により、エンケラドゥスの南極付近の表面で活発な地質活動をしている証拠と思われるひび割れが見つかり、"Tiger Stripes"と名づけられた。エンケラドゥスの表面は、このひび割れから噴出する新しい氷によって絶えず塗り替えられていくと考えられている。さらにひび割れから噴出しているものが氷の粒子および水蒸気であり、地下に存在する液体の水が貯水池のような役割を果たしている可能性があることを、NASAの研究者が発表した。この地質活動を起こす熱源は不明であるが、内部の放射性物質の崩壊や、潮汐力によるエネルギーなどが考えられている。
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エンケラドゥス表面のひび割れから噴出する氷

カッシーニ探査機の観測結果を分析した米国ジェット推進研究所の発表によると、エンケラドゥスから噴出した水蒸気や氷の粒子がプラズマになり、土星の磁場に取り込まれることによって土星磁場の回転速度がわずかに遅くなることが判明した。つまり、電波観測によりこれまで求められていた土星の自転周期は、エンケラドゥスの影響により実際の土星の自転より長くなってしまうことを意味する。

2014年4月3日、米航空宇宙局(NASA)は、土星探査機カッシーニの観測によってエンケラドゥスに液体の水の大規模な地下海の証拠が発見されたと報告した。地下の海の証拠はエンケラドスは「太陽系で微生物が生息する可能性の最も高い場所」の一つであることを示唆している。2015年9月16日、NASAは7年以上に渡るカッシーニによる観測の結果、エンケラドゥス表面の氷の下に広がる海が星全体を覆っていることが分かったと発表した。研究者によると、土星を周回することで起こるほんの小さな振動が観測され、これは氷の下に液体の海が星全体に広がっていることでしか説明できないとしている。

Saturn's Electric Moon Enceladus, Part One | Space News

テティス

Unusual Red Arcs Spotted on Saturn's Moon Tethys

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テティスの回転アニメ
テティスは、土星の第3衛星である。土星の衛星の中では5番目に大きい。1684年3月21日にジョヴァンニ・カッシーニによってディオネと共に発見された。名前はギリシャ神話の巨人族(ティーターン)の1人テーテュースに因む。

テティスの密度は低く、ディオネやレアと同じように珪石等の岩石を含む氷が主成分。最近の研究でテティスが異常に白く、光の反射率が高いのは同じ土星の衛星エンケラドゥスから吹き上げられた氷がその表面に漂着したせいではないかとする説が出てきている。

進行方向側の半球の赤道部分には、両極より温度が低い地域がある。この領域はテティスの公転に伴って高エネルギーの電子が衝突し続けるため、地表の氷が硬い氷に変化して熱が逃げやすくなっていると考えられている。同様の温度分布は同じ土星の衛星であるミマスでも見つかっている。

衛星直径の40%に及ぶオデュッセウスという巨大なクレーターが存在する。テティスが誕生した頃、テティスはまだ完全には固まっておらず液状であった。オデュッセウスもそのころできたと考えられ、そのためこのクレーターは月や水星のクレーターと比べて平坦である。

また、テティスが冷えて固まった際に生まれたと考えられている イサカ・カズマ (Ithaca Chasma) と呼ばれる、幅100km、深さ3-5km、長さ2000kmとテティスの円周の75%にも及ぶ巨大な峡谷がある。

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土星探査機カッシーニが2015年4月11日に撮影したテティス
土星探査機カッシーニが2015年4月11日に撮影したテティス

ディオネ

Cassini Probe Has Close Encounter With Saturn Moon Dione

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ディオネと土星の環と土星
ディオネは、土星の第4衛星。1684年3月21日にジョヴァンニ・カッシーニによってテティスと共に発見された。他の土星の衛星と同じく、ギリシャ神話の巨人族(ティーターン)に由来して名付けられた。ディオーネーはクロノスの姉で、またゼウスとの間にアプロディーテーをもうけたとされる。

ディオネは土星の衛星では4番目に大きく、密度はタイタン、フェーベに次ぐ。珪石等の岩石を含む氷が主成分であると見られている。公転方向前側の半球はクレーターが多く明るい。後側の半球は暗くクレーターは少なく網目状の線があり、これは形成直後の内部活動で生じたと考えられている。これらの性質はレアに似ている。

2011年の無人探査機カッシーニの観測により、極めて薄いながら、酸素を主成分とする大気が存在することが分かった。これは土星の荷電粒子が表面の氷を分解して生じさせていると考えられている。気圧は2.9×10-7Paという極めて低いものであり、これは地球の483kmの高度に相当する。

また同じくカッシーニのデータから、ディオネの北半球に存在する長さ約800kmの隆起地形である Janiculum Dorsa を調べた結果、氷の湾曲の度合いから、その場所が過去に高温になっていることが推定された。このことから、氷を主体とする他の衛星と同様、地下に海が存在することが示唆されている。

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ディオネの表面
ディオネの表面。色の違いを分かりやすくするために色彩を強調している。

レア

Saturn's icy moon Rhea has an oxygen & carbon dioxide atmosphere that is very similar to Earth's

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レア
レアは、土星の第5衛星。土星の衛星の中ではタイタンに次いで2番目に大きい。宇宙探査機カッシーニが2005年11月25日に接近、探査を行った。

カッシーニが発見した衛星の一つで、名前は他の土星の衛星と同じようにギリシャ神話の巨神族(ティーターン)レアーに由来する。密度は低く大半が氷でできており、核を構成する岩石は全体の1/3以下と見られている。表面は前半球と後半球で様子が異なっており、前半球はクレーターが多く明るい。後半球は暗くクレーターは少なく網目状の線があり、これは形成直後の内部活動で生じたと考えられている。これらの性質はディオネに似ている。レアには極めて薄いが、酸素を主成分とした大気が存在することがわかっている。これは土星の荷電粒子が、氷を分解して発生させていると考えられている。

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レアの表面
レアの表面

タイタン

New Image Of Saturn's Moon Makes It Look Like Earth In Some Ways

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ホイヘンスから撮影されたタイタンの処理後の地表映像
タイタンは、土星の第6衛星。1655年3月25日にクリスティアーン・ホイヘンスによって発見された。地球の月、木星の4つのガリレオ衛星に次いで、6番目に発見された衛星である。名前はギリシャ神話の巨神族ティーターン(英語ではタイタン)に因む。土星最大の衛星で、その直径は約5150km。惑星である水星よりも大きい。その大きさゆえに8等級と比較的明るく、小型の望遠鏡でも土星の傍にあるのが確認できる。

タイタンの特徴は衛星を包む濃い大気と雲であり、表面気圧は地球の1.5倍、大気の主成分は窒素 (97%) とメタン (2%) であることが計測されている。重力が大きく低温(分子の運動エネルギーが小さい)のため重力で大気(窒素分子)を引きとめておくことができると考えられる。タイタンの表面重力は、1.35 m/s2と地球より小さいため、表面気圧は地球の1.5倍であるが、単位表面積あたりの大気量は地球の10倍に相当する。

太陽系内の衛星で大気を持つものには木星の衛星イオや海王星の衛星トリトンなどが存在するが、タイタンほどに厚い大気を持つものはない。また、タイタンには地球によく似た地形や気象現象があると考えられている。タイタンには液体メタンの雨が降り、メタンおよびエタンの川や湖が存在すると考えられていた。このことは、カッシーニ探査により確認されている。

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タイタンの擬似カラー画像
タイタンの擬似カラー画像

ヒペリオン

Hyperion, Icy Moon of Saturn

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ヒペリオン
ヒペリオンは、土星の第7衛星。ハイペリオンと表記されることもある。ギリシア神話におけるティーターンの一人ヒュペリーオーンから名づけられた。土星の8番目に大きい衛星である。

土星からの平均距離は148万1100km。公転周期は21.3日だが、自転周期と自転軸は不規則に変化する。直径は190-364kmで、太陽系で2番目に大きな非球形天体。表面には無数の深いクレーターが存在してスポンジのように見え、他には知られていない特徴的な外観を有している。古いクレーターの底の多くには他の表面より暗い物質が堆積している。

1981年、ボイジャー2号がヒペリオンのいびつな形を初めて間近に観測したとき、予想されたものとは違ってその最も長い軸は土星を向いていなかった。いびつな形にもかかわらず、多くの衛星で見られるように潮汐力によって同じ側を母星に向けて公転しておらず、自転周期が公転周期と異なることが判明した。

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ヒペリオン
ヒペリオン

イアペトゥス

Saturn's Moon: Iapetus Rotation

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イアペトゥス
イアペトゥスは、土星の第8衛星。1671年10月25日にフランスの天文学者ジョヴァンニ・カッシーニが発見した。土星から約356万キロ離れたところを79日ほどで公転しており、軌道傾斜角が15.47°と他の衛星に比べて大きい。地球-月系と同様、イアペトゥスの公転周期と自転周期は同期しており1回公転するごとに1回自転する。平均直径は1436kmで、土星の衛星の中ではタイタン、レアに次ぎ3番目に大きい。密度が1.27と小さいことから主な成分は水の氷であり、一部、岩石が混ざっていると考えられている。2004年12月31日には、無人土星探査機カッシーニがイアペトゥスから17万kmまで接近し、鮮明な写真を撮影している。

赤道には幅20km、高さ13km、長さ1300kmの巨大な尾根が連なっている。この尾根の生成過程については、イアペトゥスが誕生当初は現在よりも早く公転していたが、まもなく急激に冷えて表面が固まり、自転速度が遅くなったのが原因だと考えられている。この現象を引き起こしたイアペトゥスの熱源は、アルミニウム26(半減期7.17 ×105年)などの放射性同位体だと考えられている。これらの元素は、太陽系においては誕生直後のみ存在したと考えられていることから、イアペトゥスは太陽系とほぼ同時に誕生したと見られている。

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赤道に見られる尾根の拡大写真
赤道に見られる尾根の拡大写真

2016年 年賀状

このブログを御覧になっている皆様、あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
年の初めは、知人に出している年賀状の紹介から始めます。

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2016年 日食年賀状
2016年 日食年賀状

陽光彩雲 【ようこう さいうん】
〔吉兆の日の光〕

ようこう【陽光】とは、太陽の光。日光
さいうん【彩雲】とは、光環と同じく、太陽や月の光が微小な水滴や氷晶による回折現象で、淡い赤や緑で縁どられるか、部分的に輝いて見える雲。主に巻雲、巻積雲や高積雲などで見られる。昔は吉兆として、慶雲、景雲、紫雲(しうん)、瑞雲(ずいうん)などの名前で呼ばれた。

昨年も今年も金欠で皆既日食遠征には行かれそうもないので、ネットから公共に展示していた写真を拝借しました。ほんの一瞬見られるコロナを陽光に例えました。

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2016年 冥王星年賀状
2016年 冥王星年賀状

今年だけ提供できる冥王星探査機ニュー・ホライズンズが撮影した写真に遊び心を加えた絵を拝借して年賀状にしました。隣の星は衛星カロンです。

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2016年 ねぷた年賀状
2016年 ねぷた年賀状

熈光豊楽 【きこうほうらく】
〔光のひろまりはゆたかにうきうきさせる〕

青山・宮園連合ねぷた 絵師・三浦呑龍
水滸伝 中箭虎 丁得孫毒蛇を討つ

個人的には、昨年一番のねぷた絵の出来ではないかと思いました。大蛇が生き生きと動くように見えているさまは、三浦呑龍先生の絵ならではだと思います。

丁 得孫(てい とくそん)は、中国の小説で四大奇書の一つである『水滸伝』に出てくる登場人物。梁山泊第七十九位の好漢で、地速星の生まれ変わり。渾名は中箭虎(ちゅうせんこ)で、顔から首にかけてあばただらけであり、さながら矢傷を受けた虎という意味を込めて名付けられた。飛叉(刺又の投げ槍)の使い手。東昌府で龔旺と共に張清の副将として仕えていた。

東昌府に盧俊義率いる梁山泊軍が攻めてきた際、龔旺とともに張清の副将として出陣し、張清の活躍により盧俊義軍を大いに苦しめた。さらに東平府を落とした宋江率いる梁山泊軍も加わりこれを迎え撃つが、董平に張清が互角に戦っていると、索超が董平の援護に近づいてきたので龔旺とともに止めに向かった。しかし、今度は敵陣から呂方と郭盛が出て来て丁得孫に立ち塞がり、必死に応戦するも燕青に馬を矢で射られて転倒し、そのまま生け捕られる。龔旺も生け捕られ、さらに張清も生け捕られて投降し梁山泊入りしてしまったため、丁得孫も龔旺とともにそれに従って梁山泊入りする。

入山後は、龔旺とともに歩軍将校に任命される。その後も龔旺とともに戦場に赴き、朝廷招安後の遼国戦や田虎討伐と王慶討伐にも参戦する。方臘討伐の歙州攻めで敵の夜襲を予想した朱武により草むらで伏兵として身を潜めて待ち伏せして敵を撃退するも、その際に丁得孫は毒蛇に脚を噛まれてしまい、そのまま死亡するというあっけない最期を遂げる。

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2016年 桜年賀状
2016年 サクラ年賀状・・・この写真は2014年4月に撮ったものですが、堀に映った岩木山が綺麗でした

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2016年 鉄道年賀状
2016年 鉄道年賀状

1997年春に南部縦貫鉄道が休止ののち廃止となりました。
昭和末期に野辺地駅で撮影した写真の出来が良くて今年の年賀状にしました。

春の海

Japanese Koto 春の海/Haru no Umi (Spring Sea) Composer/作曲者 Michio Miyagi/宮城道雄

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春の海
春の海は日本の箏演奏家、作曲家の宮城道雄が作曲した箏曲。箏と尺八の二重奏である。1930年の歌会始の勅題「海辺の巖」にちなみ1929年末に作曲された。

新日本音楽を代表する楽曲である。日本では、小学校における音楽の観賞用教材として指定されているほか、特に正月には、テレビ・ラジオ番組や商業施設等でBGMとして使用されているため、今日では正月の曲の一つとして知られている。

宮城は曲のモチーフとして、8歳で失明する前に祖父母に育てられて住んでいた瀬戸内の景勝地、福山市の鞆の浦の美しい風景が目に焼きついたのをイメージして描いた。『春の海』は宮城が西欧の音楽に影響を受け作曲した作品で伝統的な近世邦楽ではないが、日本的な気色を強く印象付けている楽曲に仕上がっている。

春の海 宮城道雄自作自演

一般参賀

佳子さまが初めての参列 新年一般参賀に1万7000人(15/01/02)

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一般参賀
一般参賀とは、1948年(昭和23年)から新年(1月2日)と天皇誕生日に開催されている皇室行事。天皇誕生日の一般参賀は、昭和天皇在位中は昭和天皇の誕生日である4月29日に開かれていたが、今上天皇即位後は今上天皇の誕生日である12月23日に開かれている。

最初に開かれた昭和23年新年一般参賀では、宮内庁庁舎屋上から昭和天皇が一人で民衆に対し手を振るというものであったが、昭和40年代には左翼活動が激化し、昭和天皇に対しパチンコを撃った天皇事件などもあり、長和殿に厚いガラスを設け、ガラスの向こうから天皇・皇后を筆頭に成年皇族が参加するようになった。民衆は長和殿前の庭で日の丸の小旗を振りながら皇族を迎えるようになった。

昭和天皇の病状が悪化の一途をたどり、テレビなどでも血圧などの情報が流れるようになった1989年(昭和64年)の新年一般参賀は中止となった。昭和天皇は同月7日に崩御したため、翌1990年(平成2年)の一般参賀も中止となったが、この2年以外に中止となった年はない。

一般参賀に8万人超 夜には皇居で夕食会も(15/01/02)

宮内庁

きょうから皇居乾通り一般公開 快晴の下で大勢の人(15/12/05)

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宮内庁庁舎
宮内庁は、日本の行政機関。皇室関係の国家事務、天皇の国事行為にあたる外国の大使・公使の接受に関する事務、皇室の儀式に係る事務をつかさどり、御璽・国璽を保管する内閣府の機関。

宮内庁は、天皇に近侍した古代からの官職をその淵源とする。日本最古の歴史書とされる『日本書紀』の680年(白鳳9年)の条には「宮内卿」「宮内官大夫」の官職が記述され、686年(朱鳥元年)の条には天武天皇の葬送に際して「宮内事」を誄(しのびごと)したとあり、天武天皇の時代には原型となる官職が形成されたと見られる。その後、701年(大宝元年)に定められた大宝令官制に至って、後の八省の一つとなる宮内省に類似した組織が定められたとされている。

現在の宮内庁庁舎は、1935年(昭和10年)に建設された。「宮内庁」の表札等はない。明治宮殿が焼失してから今の宮殿が建設されるまでの間、仮宮殿として用いられた。現在の宮殿とは渡り廊下で接している。所在地は東京都千代田区千代田1番1(皇居内・坂下門の北側)、皇居全体が一地域の「千代田」である。付随する食堂は宮内庁職員・関係者・記者クラブ関係者が利用できる普通の職員食堂であるが、ここには御料牧場で生産された牛乳の自動販売機が設置されており、食堂を利用できる者であれば誰でも購入できる。瓶牛乳1本60円。

皇居 乾通り秋の一般公開2015 宮内庁庁舎 2015.12.8

宮内庁式部職

雅楽(天皇陛下御在位二十年東京都慶祝の会)陪櫨

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宮内庁楽部
宮内庁式部職は、宮内庁の内部部局のひとつ。
雅楽の演奏・演舞を担当しているが、宮中晩餐会などで演奏される洋楽も担当している。

雅楽は重要無形文化財であり、楽部の首席楽長、楽長、楽長補、楽師は重要無形文化財雅楽の技能保持者(総合認定)である。かつては東儀氏、上氏、薗氏等の世襲職であった。

宮内庁式部職楽部においては楽師の定員が少なく、年間の活動時間の大半を洋楽に取られているため雅楽の技量の維持が難しくなっており、若手の楽師に細かい技法の伝承がうまくなされていないのが現状である。

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宮内庁舎内の舞台
宮内庁舎内の舞台
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