不通の続くJR日高線について、住民の視点から意見交換する「JR日高線問題を考える会」が2015年6月27日、日高管内新ひだか町で開かれた。「今、声を上げないと廃線が現実になってしまう」と同町内の主婦村井直美さんらが呼び掛けた。今年1月に日高線が不通になってから、沿線住民が主体となって同種のイベントを開くのは初めて。
前半は、鉄道の維持と安全を考える市民団体「安全問題研究会」代表で、同町在住の地脇聖孝(まさたか)さんが、国鉄分割民営化で赤字路線の維持がさらに難しくなったとし、「上下分離」方式などの対策を提案した。続くグループ討議では、「車があるから関係ないという住民が大半だ」という声の一方、「困っている人の声が届いていないだけ」との指摘も。村井さんは「参加者は20人弱と少なかったが手応えはあった。今後も会を続けたい」と話していた。