弘前市長公舎 2012.4 曳家前旧第八師団長官舎(弘前市長公舎)1917年(大正6年)に師団長官舎として建築され、1945年(昭和20年)まで利用された洋風高級住宅を彷彿させる建物です。戦後はアメリカ軍の進駐に使用されましたが、1951年(昭和26年)に国から弘前市が払い下げを受け、以後弘前市長公舎として利用されました。1958年(昭和33年)弘前市役所新築計画により、建築時のほぼ3分の2が解体され、残りが弘前市役所中庭に曳家より移転されました。2003年(平成15年)に国の有形文化財に登録され、2008 年(平成20年)に
弘前市 趣のある建物 に指定されました。
旧第八師団長官舎の曳家工事をする理由は、観光資源として有効活用するため。建物は弘前市役所の敷地内にありましたが、奥に位置しており一般公開もしていません。それを公開できるように整備し道路に面することで、前川建築の弘前市役所、藤田記念庭園とも同じ並びにして、新たな観光スポットを創り出す狙いがあります。
曳家工事の後は耐震補強など保存のための修理工事があり、日本庭園の整備を含む、外構整備工事が既に終わっています。
弘前市長公舎 2013.5 曳家後≪弘前市より・・・旧第八師団長官舎の特別公開≫1.内容
建物の保存修理工事が完了し、庭園整備工事後の本年秋に一般公開の予定ですが、暫定的に、建物内を公開します。
2.公開日
H26年4月19日(金)~5月12日(日)までの24日間
3.公開時間
9:00~17:00まで
4.場所
弘前市大字上白銀町1番地1 市役所駐車場入口付近
5.建物の概要
構造:木造平家建
面積:156.56㎡
施行年:大正6年建築 堀江佐吉の長男・彦三郎の施工
その他:国登録有形文化財(平成15年度登録)、弘前市指定「趣のある建物」(平成20年度指定)
6.建物の歴史
①建築当時の大正6年から終戦(昭和20年)まで、師団長の官舎として利用されました。
②終戦後の昭和20年からは、アメリカ軍に接収され、昭和25年まで、アメリカ進駐軍の軍政官官舎として利用されています。
③昭和26年に、市が大蔵省から払下げを受けて、弘前市長公舎として利用されました。
④建築当時は、現在の市役所の前庭・追手門の向かい角に位置していましたが、昭和33年、現在の市役所本館の建築に伴い、建築当時のほぼ3分の2を解体して、残りが現在の市役所中庭に移転されています。