マニキュアは化粧としての役割をもつほか、正しく使えば割れなどから爪を守り爪の成分の流出を防ぐ。様々な色や種類のマニキュアが市販されており、手軽に行えるネイルアートとして広い年齢層の女性に使用されている。男性がマニキュアを塗っているケースは芸能人・女装愛好者などかつては極少数であったが、近年ではファッションの一部や身だしなみとして広まり、男性専用のネイルサロンも存在する。
マニキュアは「ネイルエナメル」「ネイルカラー」「ネイルポリッシュ」または単に「カラー」と呼ばれる。 市販のものは数ml入りの非常に小さな瓶で売られることが多い。瓶の蓋の内側には刷毛がついており、これでマニキュアを爪に塗布することができる。 塗布する際に持ちやすいよう、蓋は瓶に対してやや大きく細長い。
原料と製造法はラッカー塗料と同様で、アクリルやニトロセルロースなどの合成樹脂を着色し有機溶剤に溶いたもの。 塗料と同様に無数の色を作り出せ、製造の過程でパールや大小のラメなどを原料に混ぜればキラキラとした光沢や多様な質感が出せる。パール系の光沢は合成パール色素が多いが、タチウオの体表面の成分、魚鱗粉が用いられているものもある。
使用中~乾燥までは、有機溶剤による刺激臭を発する。そのためマニキュアを扱う場所では換気を徹底し火気を遠ざけなければならない。濃度が濃すぎる場合は、専用のうすめ液を用いて調節する。うすめ液を用いた後は、その蒸発によってビン内の圧力が上がり割れてしまうことがあるためビンをいっぱいにせず、上部に空間を空けておく。
塗ったマニキュアを落とすときは除光液(エナメルリムーバー)を用いる。脱脂綿に含ませた後、マニキュアを塗った表面に湿布をするようにのせて少しの間を置きふき取る。除光液の成分はアセトンなどであるため、使いすぎると爪を黄変させ傷めることがある。子供用のマニキュアでは、塗装膜を水で洗い落とせたりめくってはがせる。