ミルメークは、大島食品工業株式会社(本社:愛知県名古屋市守山区)の製造する牛乳用調味料である。すでに学校給食においてほとんどが脱脂粉乳から牛乳(ガラス瓶入り)に切り替わっていた昭和40年代初頭、学校給食用食材の製造を手がけていた大島製薬所(現・大島食品工業)は、栃木県の学校給食会より「子どもたちが残さないように給食の牛乳をおいしくしてほしい」との依頼を受けて商品開発に乗り出し、試行錯誤の上1967年(昭和42年)に「コーヒー牛乳の素」としてミルメーク(粉末タイプ)を発売した。牛乳が苦手でもミルメークを混ぜると飲める子供が増えたため、愛知県を始めとして全国の学校給食に広く採用された。
当初はコーヒー味、いちご味、ココア味といった粉末状の商品のみだったが、テトラパック牛乳の普及に伴い、1978年(昭和53年)ストロー差し込み口から注入できるチューブ入りの液体タイプも開発された。1993年(平成5年)からは市販展開によりスーパーや百円ショップで店頭販売されているが、現在もなお全国各地の学校が学校給食に採用している。
地域にもよるが、粉末状のものには撹拌用を兼ねた専用ストローが付属することが多い。牛乳があふれるおそれがあるため、まず一口飲んでから投入してストローで撹拌するのがよいとされる。ストローを使わずに、投入した後で再度ふたをして振ることで撹拌して飲むという技術が普及している学校もある。