No.14 たばこのすいがらとNo.39 たばこはどっきりシールが酷似しているので、ネタの紹介にも困ります。たばこのCMで印象的なのは、1987(昭和62)年に見られた日本たばこ Cosmos 切り絵です。
この背景画は、アンリ・マティス(Henri Matisse, 1869年12月31日 - 1954年11月3日)と言う20世紀を代表するフランスの画家がイカロス切りと言う手法で作成した切り絵作品です。自然をこよなく愛し「色彩の魔術師」と謳われ、緑あふれる世界を描き続けた画家でした。
イカロス切りは、体力がなくなった晩年に作られました。アシスタントに色紙を作ってもらい、自分はハサミで切り抜いて作品を作り上げていく。体の都合でマティスの作品にも変化が現れ、自然から受ける感覚、感触をダイレクトに現わすことが出来ました。形を見るというより、心の目で見るといった花や植物が抱いている安らぎの感じをハサミを使うことで身体的な動きを通して機能化して表現し、生命そのものになるよう求めました。
2004年に日本の国立西洋美術館他で日本で初めてアンリ・マティス展が開かれました。初期の絵画から晩年までカバーしていた上、マティスの制作作業を収めたドキュメンタリーフィルムも公開。たばこのテーマとは大幅にかけ離れた内容ですが、日本たばこ Cosmos 切り絵について調べたものなのでテーマは合っていると思います。