


2019年に弘前市役所ねぷた実行委員会が運行したねぷたが実際に撮影しても見当たらなかったので、前年の2018年に撮影したねぷた絵を探したところ、今年の弘前城雪燈籠祭りの津軽錦絵大回廊で使われた見送り絵と同じ写真がありました。
題名は羽衣天女です。絵師は津軽錦絵協会会長の三浦呑龍さんです。ねぷた絵師の中で一番好きな方です。女性を描くのが秀逸でハズレがありません。右横の鏡絵は、秦の始皇帝荊軻の奇襲を躱すです。
下の写真は当時運行された見送り絵で、羽衣天女を囲む袖絵も同じく羽衣天女です。同じ題材を袖絵にするなんて見たことがないですね。何のインスピレーションが湧いて三浦呑龍さんは、このような作品にしたのでしょうか?
見送り絵の後に続くのは弘前ねぷたの囃子方です。太鼓の音で下地を作り、笛の音で物悲しさを引き起こします。手振り鉦(ジャガネ)もありますが、笛と太鼓で目立たなくなっています。
見送り絵の羽衣天女は笛を吹いています。囃子方にも配慮したような構図の珍しい見送り絵ですね。

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