弊ブログの管理者が管理している日食掲示板の新潟市在住・鷲さんによって明治20年8月20日の新潟新聞記事を頂いたことがあります。
記事の内容は古い言葉遣いや変な処にカタカナを使って読みづらいのですが、皆既日食の観測までに紆余曲折があったことが伺えます。
弊ブログ下の図は、明治20年8月19日に起こった皆既日食の地球的規模で見た経路図です。NASAの日食サイトから引用しました。これを見ると正午中心食がモンゴルとバイカル湖の間にあって、日本の位置は午後3時頃に皆既日食を迎えたようです。
当日は皆既帯が通過した地域の殆どが、曇天や雨天で観測できなかったところが多かったです。新潟県でも前日から降り続く大雨が皆既日食当日の朝になっても降りやまずヤキモキしたらしいです。
ところが午前十時頃になって小雨が止み、徐々に天候が回復して快晴となって観測に成功したと書かれています。「太陽は黒体となり、世界は暗夜と変したる」と書かれていて三分ちょっとの皆既日食は、見事なダイヤモンドリングによってその幕を閉じました。
午後4時22分56秒に月が太陽から離れたので、最初に月が太陽に接したのが午後1時半頃だと推測できます。記者かどなたか描かれたのか分かりませんが、その時に見られたコロナのスケッチが誇らしげに紙面に描かれていまいた。