弘前市街に手持ちねぷたを飾り付けるイベント「城下の美風」が2020年7月27日に始まった。土手町通りでは、各商店の軒下に飾られた金魚ねぷたに明かりがともされ、宵闇に幻想的な景色が広がった。
城下の美風は、大正時代から昭和時代にかけて各町会などで行われていた「手持ちねぷたを飾り付ける風習」を伝統文化として再現するもの。市内商店街を中心に、2020年8月末まで角灯籠や金魚ねぷたなどが飾り付けられる。
土手町には約200個の金魚ねぷたがつり下げられ、夕風に揺れながら煌々(こうこう)と通りを照らしていた。道行く市民らはスマートフォンで写真を撮るなどして夏の風情を堪能していた。
弘前駅周辺や土手町通りの商店街には、約20人のねぷた絵師や市内7校の高校生100人が制作した角灯籠約200個、金魚ねぷた約400個が飾りつけられた。土手町通りの金魚ねぷたは午後7時から4時間にわたって点灯される。
「城下の美風」は、この夏中止となった弘前ねぷたまつりに代わる事業としてまつり運営委員会が企画した。弘前市土手町には200個の金魚ねぷたが飾りつけられ点灯すると赤い光の列ができていた。JR弘前駅から弘前市役所までの道路沿いに飾られる金魚ねぷたや灯籠の数は、あわせて600個にもなる。