弘前大学本ねぷたの鏡絵が2020年8月1日から、弘前市の中三弘前店1階ガレリアで8月20日まで展示されている。
新型コロナウイルス対策として中止を余儀なくされた弘前ねぷたまつりの雰囲気を少しでも市民に感じてもらうための取り組みで、鏡絵を描いた同市のねぷた絵師聖龍院龍仙さんは「疫病に打ち勝つ強い意志も絵に込めた。一丸となって頑張りましょう」と呼び掛ける。
鏡絵は縦4・85メートル、横6・25メートルで、薬草と毒草を見極める古代中国の神「神(しん)農(のう)」を描いた「神農疫病滅敵図」。神農が朝鮮ニンジンの葉を口にくわえ、「疫病を滅する気持ちで制作した」(龍仙さん)。
このほか、厄よけの神「鍾(しょう)馗(き)」を、病魔を断つとされる朱色で描いた前ねぷたの鏡絵「鍾馗疫病終息之図」も展示している。
2020年8月1日、弘前市の中三弘前店1階ガレリアでオープニングセレモニーが行われた。弘前大学の福田眞作学長が「少しでもねぷたの雰囲気を味わってもらいたい」とあいさつした。市民に感動を与えられるようにこれまで頑張ってきた−という聖龍院さんは「みんなで疫病と闘っていきましょう」と思いを語った。