新型コロナウイルスの感染拡大で、弘前ねぷたまつりの中止が2020年4月15日に決まった。ねぷたの合同運行が初日から中止となるのは戦後初。
開催の可否について検討してきた弘前ねぷた運営委員会(弘前市など主催5団体で構成)が同日、市役所内で協議し最終決定。桜田宏市長は記者会見で中止を明らかにした上で、併せて町会単位のねぷた運行に関しても自粛を求める考えを示した。
市や弘前観光コンベンション協会など5団体による運営委が3月以降、検討を重ねてきた。ねぷたの運行団体への意向調査では、半数近くが「合同運行の実施を要望しない」と答えた。終息見通しが立たず、感染リスクを払拭できないことを踏まえ最終判断した。
運営委員長を務める桜田宏市長は「ねぷたは住民の手で受け継がれてきた伝統行事。厳しい決断だが、市民の命と健康を最優先に考えた」と話した。
まつりには例年、町内会などが制作した大小約80台のねぷたが出陣し、「ヤーヤドー」の掛け声とともに市中心部を練り歩く。毎年約160万人の人出があり、今年は77団体が参加を予定していた。