1549年から1763年までの間、サルヴァドールは、ブラジルの首都として機能していた。1985年には、UNESCOの世界遺産として登録された。250年間の首都としての繁栄が、現在にまで残る建築物に現れている。
当時サルヴァドールはポルトガル副王国グラン・パラ、およびバイーア・デ・トードス・オス・サントス県の首都であった。1624年5月オランダがサルヴァドールを攻略、翌1625年4月にポルトガルが奪還するまで、他の北東部の港と同様に占領を続けた。
1763年、その当時新たな経済の中心地となったリオデジャネイロへと植民地ブラジルの首都が移転したが、サルヴァドールはブラジル独立運動の拠点となり、1812年にはポルトガルによる攻撃を受けている。そして1823年7月2日には独立を達成した。その後ブラジルの工業化の流れに取り残されたため、150年に渡り斜陽の一途を辿っていた。1948年に人口は34万人、1991年には人口は208万人を記録している。
1990年代に入り、市政府によって旧市街の歴史地区ペロウリーニョの浄化・復元プロジェクトが行われ、ブラジルの文化と観光の中心地となっている。このため一時は治安が良くないとされたが、交番も各所に設置されるようになり、カルナヴァルの時期などには多くの警官が街角に配備されることなどから、治安に対する不安も減少傾向にあるといわれる。