サルヴァドール市街はcidade alta(上の町)とcidade baixa(下の町)に分かれている。大聖堂と政府関係の建物が最も高い地点にある。町にはブラジル初の大聖堂、最古の医学校など植民風の建築物が多く残されているとともに、アフリカの影響を受けた文化の存在も有名になってきている。
住民の多くはアフリカから渡ってきた人たちの子孫である。ヨルバ・カンドンブレや格闘技カポエイラの中心地であり、350もある教会により、「黒いローマ」と呼ばれるほどでもある。アフリカ文化の影響は、料理や音楽、生活文化を通して地域の外にまで広がっている。
ここ20年間には、さらにバイーア風のポピュラーな音楽であるアシェ(Axé)が生まれた。ダニエラ・メルクリやイヴェッチ・サンガロはアシェの代表的な歌手である。またカルナヴァルの時期には、地域密着型の音楽集団であるブロコ・アフロ(Bloco Aflo)も数多く結成された。中でもオロドゥンは世界的にも知られる。
ブロコ・アフロはオロドゥンに限らず社会的な活動を行う文化団体としての顔も持っているのが特徴である。これらの歌手やミュージシャン、またバンドのCDは日本でも発売され、随時来日公演も行われることから、次第に知られるようになっている。