バスを地上走行させ、壊れかけた寺院に隠す
教授の案で、着物に着替え、男性らはざんばらな髪に切り、哲子は後ろで結んだ
焚き火と井戸の水、教授の七輪などで米を炊き、やっと食事らしい食事をとる
そこにまたタイムマシンが現れる
アギノ「局員は、ぼくたちのけいけんするじてんのじゅんばんに、あらわれるとは、かぎらない」
銃で撃ち、タイムマシンごとなるべく遠い過去に送ることにする
アギノが外から木の枝でスイッチを押すと、先の1/3はなくなった
「たいむましんは、それがしはいするくうかんのなかにあるものを、みなもっていってしまうのだ」
しばしの時間があり、信夫は考えた
今となると、自分の時代のなんと平穏だったことか。自分では何かと忙しく、あれこれ苦労していたつもりだったが
終戦後のボロボロで何もなく混乱していながら、未来を信じていたらしい時代
空襲下で、少しでも妙な言動をすると非国民扱いされる時代
国家が総動員体制になり、思想を取り締まる特高が人々を逮捕していた時代・・・
どれも日本なのに、それぞれまったく別のもののようだ
そして連続し、原因が結果を生んで、次の時代につながっているのが不思議に思えるのだった
その時代には当たり前のことが、自分には変に見え
そこの感覚を知るにつれ、他の時代がおかしく思える
わからない、ともかく、今は眠っておかなければならない