M107 (NGC6171) はへびつかい座にある球状星団。距離約20000光年。1782年にメシャンが発見した。オリジナルのメシエカタログには記載されていないが、メシエも観測しているはずだということから、1947年にM105、M106とともにメシエカタログに加えられた。1793年にウィリアム・ハーシェルも独立で発見しており「非常に美しく、星数が多く密集し、径5'~6'。中心部にむかって次第に星の密集度が高くなってくる。5個の明るい星がまわりにみえる」とした。
まばらだが小さく双眼鏡では星雲状に見える。へびつかい座には7つのメシエ天体があり、その全てが球状星団であるが、他の球状星団と比べると微かである。マラスは口径10cmの望遠鏡で見て「個々の星が見え、外側部はザラザラとした感じで、中心部は楕円形」とした。通常は口径20cmの中倍率でようやく周辺の微星が見え始める。口径30cmでも中心部が星に分かれない。中心部まで星に分離するには口径40cmの望遠鏡を必要とする。