歯磨きを食後にすると良いと言われるのは、虫歯菌が、食べたものの糖やたんぱく質などを餌にして、歯を溶かすための酸を作り出し、歯を溶かすのを防ぐためです。この歯の表面のカルシウムやリンが溶け出してしまうのを「脱灰(だっかい)」と呼びます。できるだけ早く歯磨きをすれば脱灰のリスクを減らすことができます。
食後はなるべく早めに歯磨きを開始したいのが「緩衝作用」のある歯磨き粉を使う場合です。緩衝作用とは、食後酸性に傾いている口の中を、中性に戻す作用のこと。より虫歯リスクが少なくなる歯磨き粉です。
歯磨きはただ、食べかすを取るために行うのではありません。食べかすだけなら、うがいだけでもいいはずです。わざわざブラッシングするのは、プラーク「歯垢」をとるためです。
プラークは、歯の表面だけでなく、歯と歯茎のすき間、歯と歯の間にも入り込みます。歯の側面や表面に対して、歯ブラシを斜め45度に当てて、左右に小刻みに動かして、一本一本丁寧に磨いていきます。プラークを取り残さないようにしましょう。
歯と歯茎、歯と歯のすき間は、歯ブラシだけでは取り切れないものです。歯ブラシが終わった後は、デンタルフロスを用いてすき間ケアを行うのを習慣づけると、より虫歯や歯周病を徹底ケアできます。