ソメイヨシノは、日本原産種のエドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配で生まれたと考えられる日本産の園芸品種である。ソメイヨシノは全てクローンである。
日本では明治の中頃よりサクラの中で圧倒的に多く植えられた品種であり、今日ではメディアなどで「桜が開花した」というときの「桜」はソメイヨシノを意味するなど、現代の観賞用のサクラの代表種である。
青森県弘前市ではリンゴの剪定技術をソメイヨシノの剪定管理に応用するなどして樹勢回復に取り組んだ結果、多くのソメイヨシノの樹勢を回復することに成功している。但し、紅葉・落葉直後にすぐ剪定することでC/N比(炭素/窒素比)を変えたり根回しや土壌交換による細根の発生をもたらすなど管理に留意を要する。弘前城(弘前公園)には樹齢120年を超えるソメイヨシノがあり、これは本種の現存する最も古い株であろうといわれている。