原作者・眉村 卓さんのことば
「まぼろしのペンフレンド」の新ドラマ化にあたって
「まぼろしのペンフレンド」は、「中学一年コース」誌に連載された作品で、ぼくの記録によれば、第一回を書いたのが1966年の1月27日、最終回の脱稿が11月3日となっている。 当時、中学生たちの間でペンフレンドを持つことが結構流行していたようで、編集者と相談の結果、物語のきっかけはそれで行こうということになったのだ。
幸いこの作品は読者に好評だったとのことで、のちのNHK「少年ドラマシリーズ」にも加えてもらうことになった。
今回、新しくドラマ化されるとなると、やはり時代が経過しているという気がする。ペンフレンドの言葉自体、そんなものがあったかといわれかねない。
だからハルキ文庫でこの作品と「閉ざされた時間割」のニ作を収録することになったときも、書名は「閉ざされた時間割」のほうになったのだ。また、その頃の一万円札の値打ちは、今とは比較にならないほど大きく、それがひとつの狙いだったのだけれども、もうそんなことは期待出来ない。
しかし、物語の中での人間関係は、時代が変わっても、原点であっていいはずで、このあたり、今度のドラマでどんな新しいかたちで生きてくることになるのか、原作者としては大いに期待し、楽しみにしているのである。
「まぼろしのペンフレンド」の新ドラマ化にあたって
「まぼろしのペンフレンド」は、「中学一年コース」誌に連載された作品で、ぼくの記録によれば、第一回を書いたのが1966年の1月27日、最終回の脱稿が11月3日となっている。 当時、中学生たちの間でペンフレンドを持つことが結構流行していたようで、編集者と相談の結果、物語のきっかけはそれで行こうということになったのだ。
幸いこの作品は読者に好評だったとのことで、のちのNHK「少年ドラマシリーズ」にも加えてもらうことになった。
今回、新しくドラマ化されるとなると、やはり時代が経過しているという気がする。ペンフレンドの言葉自体、そんなものがあったかといわれかねない。
だからハルキ文庫でこの作品と「閉ざされた時間割」のニ作を収録することになったときも、書名は「閉ざされた時間割」のほうになったのだ。また、その頃の一万円札の値打ちは、今とは比較にならないほど大きく、それがひとつの狙いだったのだけれども、もうそんなことは期待出来ない。
しかし、物語の中での人間関係は、時代が変わっても、原点であっていいはずで、このあたり、今度のドラマでどんな新しいかたちで生きてくることになるのか、原作者としては大いに期待し、楽しみにしているのである。