現在判明している世界最古のヒスイの加工は、現・日本新潟県糸魚川市において縄文時代中期(約5000年前)から始まった。世界最古の翡翠大珠が山梨県で見つかっている。弥生時代・古墳時代においても珍重され、祭祀・呪術に用いられたり、装身具や勾玉などに加工されたりした。
日本では5月の誕生石にエメラルドとともに数えられている。宝石言葉は「長寿、健康、徳」。2016年9月には日本の国石と認定されている。2008年(平成20年)北京オリンピックのメダルにも使われている。翡翠は乳鉢の材料としても馴染み深い。
硬玉と軟玉はどちらも翡翠というが、宝石とみなされるのは現在は硬玉だけである。軟玉は中国以外では宝石とされず半貴石に分類される。中国で安く売られている翡翠はほとんどが軟玉である。ただし白く透明感のある最上質のものは羊脂玉と呼ばれ、中国では硬玉よりも価値が高いとされる。