アメリカ合衆国では玩具メーカーのマテルにより、1976年から1979年まで出荷され、発売翌年の1977年だけで約1000万個が売れた。日本では1978年、ツクダオリジナル(現 メガハウス第4事業部)がマテル社製玩具のスライム状の物質を日本で発売し、小学生を中心に250万個が売れた。
当時ツクダオリジナルの責任者だった和久井威によると、ニューヨークのトイショーで見て「インスピレーション」で販売を決めたという。国内業者向けの内見会での反応はよくなかったが、発表会の報道やテレビ番組「金曜10時!うわさのチャンネル!!」で使われたことで人気に火がついた。
この「スライム」は小さなポリバケツを模した容器に収められた、緑色の半固形の物体で、手にべとつかない程度の適度な粘性と冷たく湿った感触がある。触って遊ぶためだけの玩具であったが、それまでにない新鮮な感覚をもたらしたため大ヒットし、後に様々な類似商品も生まれた。
そもそもは第二次世界大戦の時にゴムの産地を日本軍に占拠され、ゴム不足となったアメリカで、人工的にゴムを作ろうとして生まれた物であった。