岩国のシロヘビは、山口県岩国市で発見された白色のヘビの天然記念物である。この白ヘビは遺伝によって白化が子孫の代にも受け継がれている。
岩国のシロヘビは、アオダイショウが白化(アルビノ)したもの。アルビノは、突然変異によってメラニン色素を合成できなくなった生物で、劣性遺伝のため通常個体との間にできた次世代(ヘテロ個体)では通常体色である。また、体色が白くて目立つため天敵に捕食されやすい。一般には自然下ではアルビノの出現は稀であり、ハツカネズミやシロウサギのように、飼育下で系統をコントロールすることにより維持される。
岩国のシロヘビの場合、人間の飼育下ではないにもかかわらず高い頻度でアルビノが出現している。これは、地域の人々が昔からシロヘビを神の使いとして、特別で大切なものと扱ってきたのが理由である。
白蛇を神として崇める風習が各地に残る。
一例として、白蛇の脱け殻(脱皮によるもの)を財布に入れておくと金運が舞い込む。納屋や家屋に住み着くと、その家は栄える。