1982年、パリの老舗カフェ”カフェ・コスト”のためにデザインされたのが、この”COSTES”です。
特徴はなんといっても、3本になっている脚。これは、ウェイターが出来上がった料理や飲み物を運ぶときに、足を引っかけないようにという配慮から生まれたデザインなのです。また、曲線を描いたフォルムは、見た目の美しさだけでなく、腕を自然に広げやすい作りになっています。
デザインの力で、費用をそこまでかけることなく豪華なカフェを作ることができた”COSTES”
彼がデザインしたこの椅子は、当時フランス大統領であったミッテラン氏の目にとまり、若干18歳にしてパリに事務所を設立するなど、フィリップ・スタルクを現在の地位にまで押し上げるきっかけとなった。