獅子が、足で珠玉をしっかりつかんだ独特の造形に商売繁盛の願いを込めたとされ、1875年に造られた。願いのとおり、京町は明治以降、唐津一の商店街として発展してきた。獅子の緑、巻き毛の金、珠玉の赤の対比が美しい。
大正期から約40年、獅子が朱色になったことがある。年配者には朱色への塗り替えを期待する声もあるという。京町は今年、曳山行事の最高責任者、総取締を初めて出し、喜びに沸く。「町の誇り。恥をかかせぬよう安全第一、そして元気に曳く」と京町副取締の前田尚人さん(49)。
京町曳山行事の伝統としては、くんち期間中肉襦袢は絶対に脱がないとか、3日に神社の鳥居を過ぎるまでは、法被を脱がないといった正装をする昔からの伝統が残っている。