クレージー作戦 先手必勝は、1963年に東宝で制作されたクレージーキャッツ主演作品。「作戦シリーズ」第1作。
クレージーキャッツとしては、ヒットした東宝映画『ニッポン無責任時代』、『ニッポン無責任野郎』にグループ全員が出演していたが、あくまで植木等主演の映画であった。しかし、これらの成功により東宝のプロデューサー藤本真澄からグループとしてのクレージーキャッツが出演する映画シリーズの企画が渡辺プロに持ちかけられた。その結果、東宝と渡辺プロ提携による第1作として制作されたのがこの映画である。よって渡辺プロ社長の渡辺晋が制作としてクレジットされ、渡辺プロ専属タレントが登場することになる。この映画では中尾ミエが出演した。通称「作戦シリーズ」といわれる。公開時に舞台版も作られ、大阪の梅田コマで上演された。
口八丁手八丁の男上田ヒトシ(植木等)は各々専門分野に長けた6人を集めて、物事なんでも解決することを商売とした『よろずまとめや』を開業する。しかし大した仕事は来ず、全員暇を持て余す日々が続いていた。そんなある日、フラリと現れた中山ミエが持ち込んだ団地マダムと商店街のいさかいを見事に解決してから、仕事の以来が殺到する。一躍大会社にのし上がった『よろずまとめや』だったが、写真会社が企てた「追い出し」事件に引き受けたところ、一同は追い出される側の親子に同情して味方となる。そのため『よろずまとめや』は、詐欺の疑いで警察の捜索をうけ、備品も株主に持ち出されてしまうというピンチに。