日本南京玉すだれ協会では、「発祥は富山県で、同県の民謡こきりこ節に用いられるささらが原型」としている。
「玉すだれ」は伊勢物語の短歌にもでてくる言葉ではあるが、一般的なすだれと同様に目かくしや日光遮断のために屋内で用いる家具のことだった。
玉すだれを使った「南京玉すだれ」という大道芸が現れたのは江戸期になってから。名前から南京発祥だと勘違いされやすいが、日本発祥である。本来は「唐人阿蘭陀南京無双玉すだれ」と称され、「唐人にも阿蘭陀にも二つとない小さな玉すだれ」という意味で付けられた。 大国明の大都市であった南京の名をつけることで、すだれの希少性を強調し芸の価値を高める意図があったと思われる。