
「ゴ」はチベットの民族衣装チュバ、日本の丹前やどてらなどとも形状が類似している。このため、日本では呉服(もしくは和服)と「ゴ」の起源を言葉の類似から同一視する俗説があるが、「ゴ」の起源は中央アジアだとされること、呉服の名称は「くれはとり」からできた言葉であることなどを鑑みた場合、両者は名称の偶然の類似でしかない。着用時は体の正面で布を合わせ、。

「キラ」は3枚の布を繋ぎ合わせた大きな布を巻衣の状態で、肩の部分をコマという留め具で固定する形で着用する。ブータン人は着道楽とも言われ、余裕のある人々は衣装や装飾品に糸目をつけないことでも知られる。 近年日常着としての機械織りも普及してきたが、伝統的な手織りの織物は現在でも珍重されている。「ゴ」や「キラ」は織物で有名なクルテ地方、タシガン地方、カリンなどの東部で生産されるキシュタラ、メンチマタ、ルンセルマなどの絹織物を使って作られる。野生絹(ブラ)を使った織物も有名。祭の晴れ着などを有名産地や織り子にこだわって個人的にオーダーする人も多い。寒冷なブムタン地方では、ヤタと呼ばれる毛織物も有名である。
北西部のラヤ・ルナナの遊牧民や南部のロプといった少数民族は固有の民族衣装を持っている。民族衣装着用規定はこれらの民族衣装の着用を認めているが、自身の民族衣装を恥ずかしく感じる場合も多く、町に出てくる際は「ゴ」や「キラ」の着用を好む。