M89(NGC4552)はおとめ座にある楕円銀河である。おとめ座銀河団に属している。1781年メシエによって発見された。彼は「星のない星雲。極端に微かで青色。見るのが困難」と記した。ジョン・ハーシェルは「かなり明るく、大きく円形。中央は次第に明るくなっている」とした。
口径5cmの望遠鏡で、好条件でみることができる。口径10cmでは恒星をぼかしたように見える。M90と同視野に見え、形状の違いをはっきり認識することができる。口径20cmで典型的な楕円銀河に見える。
楕円の長軸が銀河系の方向を向いているため、見かけは球のように見える。弱い電波を発している。銀河外層のガスが北西方向に噴出している構造になっている。M86のようにおとめ座銀河団の中心方向に強く引かれているのではないかと考えられている。