ミマスは、土星の第1衛星。1789年に天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見された。その後、ウィリアムの息子のジョン・ハーシェルが1847年にギリシア神話の巨人族の一人ミマースにちなみ命名、発表した。ミマスは半径18.6万kmのほぼ円軌道を約22時間40分ごとに一周する天体で、土星の主要な衛星の中では最も土星の近くにある。
ミマス最大のクレーターであるハーシェル(ウィリアム・ハーシェルにちなむ)は直径130kmに達し、ミマスの直径の3分の1に及ぶ。クレーターの壁は高さ約5km、深さは10kmで、底の中央丘は高さ6kmになる。この比率を地球に置き換えれば、直径4,000km以上に達したであろう。このクレーターを作った衝撃はミマスを完全に破壊するところであった。ハーシェルクレーターの反対側では、クレーターを作った衝突によると思しき破砕跡を見ることができる。
ミマスの外見は、アメリカ映画『スター・ウォーズ』に登場する宇宙要塞「デス・スター」に似通っており、このことは報道や研究機関のリリースでもしばしば言及されている。しかし、ミマスがボイジャー1号によって撮影されたのは第1作公開の3年後であるため、これは単に偶然の一致である。