カリストは、木星の第4衛星。2007年までに発見された衛星の中で内側から8番目の軌道を回る。名はギリシア神話に登場するニュンペー、カリストーにちなむ。カリストは太陽系に存在する衛星の中ではガニメデ、タイタンに次いで3番目に大きく太陽系の全天体の中でも水星に次いで12番目に大きい。
カリストはエウロパやガニメデと同じく、表面全体を氷に覆われた衛星である。カリストの最上部は厚さ200 km前後の氷の層になっており、その下は未分化で一様な氷と岩石の混合物で占められていることが予想されている。木星探査機ガリレオはカリストの磁場に変動があることを発見した。これは衛星表層の氷の層の底に深さ10 km以上の閉ざされた海洋が存在し、その中でイオンが流れていると考えると説明できる。