大赤斑とは、木星に存在する高気圧性の巨大な渦である。 地上の望遠鏡で観測可能であり、ジョヴァンニ・カッシーニにより1665年に発見された。
大きさは24~40,000km × 12~14,000kmで、地球2~3個分の大きさ。雲頂高度は周囲よりも8km程度高い。赤道より22°南に位置し、反時計回りに周期6日程度で回転している。
大赤斑の渦が、マーブリングの渦が発達してできたものであるのか、台風のようなものであるのか、あるいは下層に何らかの原因が存在しているのかなど、詳しい発生原因・構造は解明されていない。
発見以来少なくとも350年以上にわたり一定の形状を維持しつづけており、あまりにも巨大な力学的エネルギーを持っているため、今後も存在しつづけるものと見られていたが、現在では年々縮小していることが明らかになっている。大赤斑の色は赤というよりもオレンジ色に近く、いつもは色が濃い中心部分にはっきりとした違いが見られない。