■ミッドウェー島の地理
ミッドウェー島は、ハワイ-天皇海山列に属する元火山島。火山島が沈降し、珊瑚礁が発達しました。約2,800万年前にハワイのホットスポットで形成された火山島が沈降しつつ、プレートとともに現在の位置に移動しました。面積は6.2km²。アメリカ領太平洋諸島に属します。地域の標準時間は、UTC-11を採用しています。主な島はサンド島とイースタン島で、環礁の南部・東側にイースタン島、南部西側にサンド島があり、両島とも平地です。
ミッドウェーは軍事的に重要な位置にあり、太平洋を横断する航空機の給油地となりました。1940年にハワイ防衛の拠点として、軍事基地化が進みました。第二次世界大戦中の1942年6月4日にはこの環礁を巡り、近海で日本海軍とアメリカ軍との海戦が行われアメリカ軍が勝利。日本が海戦に勝利した場合、ミッドウェー島を『水無月島』と改名し領土化することを予定。直ちに占領体制を敷けるよう郵便局長など多数の文官を艦隊に帯同させましたが、敗戦によってその試みは潰えました。
冷戦期もアメリカ海軍の基地が置かれましたが、冷戦終結後に島はミッドウェー環礁国立自然保護区となることが決定され、軍事基地は1996年に閉鎖されました。その後、エコツーリズムの場として観光客の受け入れが行われましたが、2002年に中止。
ミッドウェー諸島には数々の海鳥が生息します。クロアシアホウドリの世界最大の繁殖地で、ミッドウェーの旗になっているコアホウドリも非常に多いです。特にカモメ科の海鳥ではセグロアジサシ、クロアジサシ、ナンヨウマミジロアジサシ等のアジサシ類が多数生息しています。その他にレイサンガモやレイサンヨシキリ等の固有種もいましたが、外来種の侵入や狩猟によって多くが絶滅したり、絶滅危惧種になっています。2011年、2012年、2014年にはイースタン島でアホウドリの繁殖が確認されています。
ちなみにミッドウェー諸島には皆既帯が通過していません。その南東にパール・アンド・ハーミーズ環礁と言う、日本人には殆ど知られていない陸地があります。皆既帯の北限界線から北西へ僅か10kmしか離れていないのですが、ギリギリ皆既帯から外れていました。
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