■ウェーク島の地理
ウェーク島は、北太平洋で南鳥島の東に位置するアメリカ合衆国領の環礁です。水没した死火山の縁に発達したサンゴ礁で出来た環礁で、3つの島があります。19世紀中盤以降の殆どをアメリカが統治していますが、第二次世界大戦中は日本軍が占領し、名前も大鳥島に変わりました。1945年9月4日に2日前の日本の連合国への降伏文書への調印を受け、ウェーク島の日本軍も連合国軍に降伏しました。
戦後はアメリカ軍の軍事的戦略上の重要な拠点地でしたが、1975年のベトナム戦争の終結と1989年の冷戦終結以来、戦略上の重要性は薄れました。現在は軍事施設の殆どを撤収し、住人は空港と港湾施設の保守点検のため、軍人と民間人の約200人となっています。
ウェーク島はグアムや日本とハワイを結ぶ航空路上にあるため、民間の貨物機や太平洋を横断して引き渡される小型機などの中継地・軍用機・旅客機の緊急着陸飛行場として使われています。2本の滑走路の長さは2,438mと3,047m、現在は施設の建設が行われ滑走路は1本のみ。港湾施設もありませんが、避難のための大型船の泊地が設定されています。基本的には空港施設だけの島で、戦争時の遺構は存在するものの観光施設の類は全くなく定期航空路線もありません。
■ウェーク島のDATA
ウェーク島は、今回の皆既帯から僅かに外れています。世界標準時から、ちょうど半日の12時間進んだ時差があります。ウェーク島の西北にあるピール島の先端から、99.62%の部分日食が見られます。ちょうど付近の皆既帯で皆既日食が見られる時間帯に、ダイヤモンドリング状態の太陽が見られるでしょう。
ウェーク島は、一般人が訪れることは出来ません。ここから約100km西北の海上では、3分35秒の皆既日食が見られます。この海域では3月の平均雲量が42%と低くなり、最大接触時の太陽高度も55度あるので、陸地なら観測地の最適な候補地です。
対流圏の循環によると、地球の赤道付近で上昇した空気が緯度30度付近まで北上した後、下降し地表付近を南下して赤道に戻るハドレー循環により赤道付近は低圧部となって雨が多いです。逆に緯度30度付近は常に下降気流があって亜熱帯高圧帯となり、雨が少なく乾燥気候となっています。なので、この地域は晴れやすくなります。
Peale Island Cape (ピール島の西北にある岬)
19° 19´ 5.9" N △T=68.2s
166° 36´ 55.6" E
Magnitude at maximum : 0.99366%
Moon/Sun size ratio : 1.04247
Partial solar eclipse
Event Date Time (+12) Alt Partial
(C1) : 2016/03/09 13:22:25.1 +65.9° 0.00%
(MAX) : 2016/03/09 14:51:23.9 +54.5° 99.36%
(C4) : 2016/03/09 16:12:05.8 +38.1° 0.00%