■パール・アンド・ハーミーズ環礁の地理
パール・アンド・ハーミーズ環礁は、北西ハワイ諸島の北部に位置する環礁です。1822年にイギリスの捕鯨船パール号とハーミーズ号の2隻が難破したことから、この名前が付きました。砂でできた島がいくつかあり、その外側には大規模な珊瑚礁が発達しています。島の面積は、すべて合計すると359,975m²です。
1899年(明治32年)5月20日、日本の帆船龍睡丸が時化に遭い、パールアンドハーミーズ環礁で座礁・難破しました。乗組員16名は近くの無人島に上陸して3カ月以上生活した後、全員生還しました。この話は後に、大道寺謙吉『龍睡丸漂流記』(明治36年刊)や須川邦彦『無人島に生きる十六人』(少年誌「少年倶楽部」昭和16年~昭和17年連載、昭和18年単行本化)に描かれました。生還者が語った島の形状から、この島はSoutheast Islandと推測されます。
このSoutheast Islandが、最も皆既帯に近いです。最大接触の食分は0.99795%と100%に近く、日付変更線を超えているのでダイヤモンドリング状態の太陽が2016.3.8の夕方に見られます。
最大接触の食分で比較すると、ウェーク島より皆既帯の近くに島があります。ここから70km南の海上に皆既中心線が通過するので、2分36秒の皆既日食が見られます。この海域は3月の平均雲量が50%となり、最大接触時の太陽高度も30度あるので、陸地なら最適な観測地です。これより東側は、皆既帯にかかりそうな島も環礁もありません。
Southeast Island (パール・アンド・ハーミーズ環礁南部)
27° 47´ 18.1" N △T=68.2s
175° 49´ 07.2" W
Magnitude at maximum : 0.99795%
Moon/Sun size ratio : 1.03695
Partial solar eclipse
Event Date Time (-11) Alt Partial
(C1) : 2016/03/08 15:06:27.4 +44.7° 0.00%
(MAX) : 2016/03/08 16:22:24.3 +30.4° 99.79%
(C4) : 2016/03/08 17:30:09.9 +16.2° 0.00%
YouTube以外、管理者に無断での使用・複製・転載・流用禁止