■ボルネオ島の地理
ボルネオ島は、東南アジアにある島。南シナ海、スールー海、セレベス海とマカッサル海峡、ジャワ海とカリマタ海峡に囲まれています。インドネシア・マレーシア・ブルネイ、3か国の領土で、世界で最も多くの国の領地がある島。
面積は725,500km²で日本の国土の約1.9倍の大きさ。世界の島ではグリーンランド島、ニューギニア島に次ぐ、面積第3位の島です。
アルプス・ヒマラヤ造山帯と環太平洋造山帯の交点にあたる地域に位置し、全体的に山がちの地形です。また両造山運動の影響により、山脈が上空から見ると南北にK字になっています。1億年ほど現在の位置から動いておらず、温暖な気候を保つ事が出来たため、この島の熱帯雨林は世界最古の熱帯雨林と考えられています。
最高峰は島中央を貫くイラン山脈の北東部、マレーシア・サバ州に位置するキナバル山で、標高は4095m。インドネシア・カリマンタンの最高峰は、イラン山脈南部のラヤ山(標高2278m)です。石油、石炭、ダイヤモンド、金、銅、スズ・鉄、マンガン、アンチモン、ボーキサイトが産出されます。
ボルネオ島は熱帯気候で、降雨量は年平均4000mm。雨季は10月から3月頃までありますが、サバ州ではキナバル山の影響で年の前半はあまり雨が降りません。熱帯雨林が発達しており、北部にはスマトラサイ、ボルネオゾウが生息します。その他オランウータン、テナガザルなどの中大型哺乳類やワニ、ニシキヘビなどの爬虫類が生息しています。
一見すると緑豊かな土地ですが、高温多湿で雨が多い土地であるが故に落ち葉がすぐに腐り、腐葉土は雨に流され地上に堆積できず、落ち葉の直ぐ下は粘土質の土であるため、イチジク以外の果実は数年に一度しか実らない果実に乏しい森です。ここ50年程はパーム油の採取のために熱帯雨林を切り開いてアブラヤシを植えることが広まっており、自然破壊が懸念されています。
■パランカラヤの地理
パランカラヤは、インドネシアのカリマンタン島中部カリマンタン州の州都。人口は17万人います。1957年5月23日、中部カリマンタン州が創設。初代大統領のスカルノが、新しくできた州の州都として機能させるように街の建設を開始しました。当初はジャカルタに代わるインドネシアの首都として、その機能を移転させる計画でした。
パランカラヤは海から250kmほど離れますが、東部をKahayan川が蛇行しています。3~4月は雨季で朝からカミナリが鳴り、大雨が降る気候です。この時期は川の水かさが増して、一帯が水の下になっています。逆に8月9月は乾期で一番水が少なく、水不足になるのだそうです。その時期にジャングルの動物が、人里や水辺に現れます。鳥も食虫植物も水辺で見ることができるし、オランウータンや蛇と豹にも頻繁に会えます。
■パランカラヤのDATA
パランカラヤ近隣には空港もあります。ホテルも数多く充実していますが、3月の平均雲量は65%と高くなります。皆既中の太陽高度は28度と高く、皆既日食も2分30秒継続します。パランカラヤで観測を予定される方は、衛星画像を参照してください。雨期なので、皆既日食が見られる確率は低いでしょう。太陽高度30度ですと、まだ地平線の雲の影響があります。
パランカラヤ市街も皆既帯に位置していますが、より継続時間が長く続くのは市外の北部になります。たまたまパランカラヤが皆既中心線のわずか南側にあるので、皆既日食の継続時間に差はほとんどありません。月の南半分が北半分よりも若干大きさがあるので、かえって実際の皆既日食継続時間が延びる期待があります。参考までに、2001.6.21にアフリカ・ザンビアの首都ルサカで撮影した太陽高度30度で皆既中の本影錐の写真を右横に貼りました。
以下、パランカラヤのDATAです。(UTC+7)
Palangkaraya Airport
2° 13´ 24.0" S △T=68.2s
113° 56´ 54.2" E
Magnitude at mid eclipse : 1.01590%
Moon/Sun size ratio : 1.03576
total solar eclipse : 2m 29.5s
Event Date Time (WIB) Alt Partial
(C1) : 2016/03/09 06:23:29.5 +12.3° 0.00%
(C2) : 2016/03/09 07:28:59.0 +28.6° 100.00%
(MAX) : 2016/03/09 07:30:13.4 +28.9° 101.59%
(C3) : 2016/03/09 07:31:28.5 +29.3° 100.00%
(C4) : 2016/03/09 08:46:56.9 +48.1° 0.00%