米航空宇宙局(NASA)は7月1日、7月中旬に冥王星に最接近する無人探査機「ニューホライズンズ」が撮影した6月下旬に撮影された画像2枚を公開した。明るい茶色の冥王星のそばに、暗い灰色の衛星カロンも写っている。冥王星の赤道付近には、直径480kmの黒っぽい点が等間隔で並んでいた。今後、探査機が冥王星に近づき、より詳細な画像データが得られれば、正体がわかる可能性が高い。
探査機「ニューホライズンズ」の観測によるカラー画像で、冥王星の赤っぽい茶色のようすがはっきりしてきた。この色は大気や地表のメタンに宇宙線や太陽からの紫外線が作用して生じた炭化水素分子によるものとみられており、暗いところほど赤みが強いようだ。
ニューホライズンズは2015年7月1日現在、冥王星から1300万kmほど離れた空間を、冥王星から見て秒速14kmで移動中。2006年に打ち上げられ、9年以上かけて観測目的の冥王星付近にたどり着いた。