タイマイは、熱帯や亜熱帯にあるサンゴ礁が発達した海洋に生息する。外洋を回遊することはまれ。
食性は動物食で、主にカイメンを食べるが、軟らかいサンゴや甲殻類、棘皮動物、藻類なども食べる。サンゴの死骸は嘴や前肢で取り除き、嘴を使い岩やサンゴの隙間にいる獲物を啄ばむ。繁殖形態は卵生。周年繁殖する。砂浜に20-30cmの深さの穴を掘り、1回に96-200個の卵を産む。卵は2か月で孵化する。卵は食用とされることもある。食性から肉に毒が含まれることもあり、食べた人が中毒死した例もある。その解毒剤は存在していない。
日本では甲板が鼈甲細工の原料とされた。開発による生息地の破壊、漁業による混獲、甲板や食用の乱獲などにより生息数は激減している。日本は世界各地から大量に本種の甲板を輸入し、1975年にワシントン条約が発効してからも本種の甲板の輸入を続けていた。しかし国際社会からの批判が大きく、1993年に本種の甲板の輸入は禁止された。絶滅危惧IB類(EN)(環境省レッドリスト)に指定されている。