※天守閣二階展示物
1627年(寛永4年)以降、弘前城は長らく天守を持たぬ城となりました。これは幕府から弘前藩に対し、天守新造の許可が下りなかったためと言われています。現在残っている3層の天守は、1810年(文化7年)に弘前藩第9代藩主寧親の治世に築かれました。その当時、現在の場所にあった本丸辰巳櫓を解体して新造されたものとされています。
幕府から天守新造の許可が下りた理由として、この数年前に弘前藩が蝦夷地警備の任にあたってその功績が認められたことや、当時ロシア船が津軽海峡を往来し、その防備のためという説が一般的です。この建物は天守の代用であって、当時は「御三階櫓(おすみやぐら)」と呼ばれていたとも言われています。
建築年こそ新しいものですが、濠側の東・南両面には鉄扉を付けず、矢狭間だけとし、また1・2層にはその中央に張り出しをつけ、切妻破風・石落としを設けるなど、古形式を特徴としています。また5間×6間の初層平面に対し、2層、3層と各一間ずつ小さくなる層等式の建築となっており、二の丸側から天守を見た時、切妻破風と狭間によってその印象を大きく見せようとする工夫が凝らされていると言われています。
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弘前城天守閣入館案内
※駐車場/なし ※ライトアップ有 ※開館時間/AM9:00~PM5:00
※入場料/大人310円 子供100円 団体10名以上は2割引
※毎年4月~11月の第二日曜日のみ館内無料
※見学時間/館内9:00~17:00(入園は16:30まで)/外観・内観撮影自由
※本丸・植物園以外は無料公開
※住所 〒036-8356 弘前市下白銀町1 ℡ 0172-33-8739
※有料期間/4月1日~11月23日