ソノシートは、1958年(昭和33年)にフランスのS.A.I.P.というメーカーで開発された、極めて薄いレコード盤である。通常のレコードと異なり、極めて薄く、容易に曲げることができる程度に柔らかいため、雑誌の付録や、印刷された台紙などに透明な盤を貼り付けたメッセージカード等に利用された。大きさはいわゆるEPサイズの17cm盤のものが多いが、8cm程度の小型盤も存在し、このタイプは専用のプレイヤーで聴くものが多い。色は赤または青が多い。
「ソノシート」は元々は朝日ソノラマの商標だったため、「フォノシート」や「シートレコード」と言い換えられる場合がある。そのため普及期には発売するメーカーによって商品名が異なっていたが、現在ではソノシートという呼び名が一般的になっている。
日本の労働者の月収が約13,000 - 15,000円程度だった1950年代後半 - 60年代前半当時、EP盤が約300円、25 - 30cmのLP盤が約1,500 - 3,000円と高価だった一般的なビニール盤レコードの代用として普及した。音質はビニール盤に劣り、片面しかプレス出来なかったものの、EP並みの価格で長時間再生が可能。また大量生産出来る事から、LP盤に手を出せない客層を中心に数多く出回った。後に音質も改善され、ステレオ盤や両面盤も見受けられる様になる。