薄型テレビとはテレビ受像機の種類であり、一般的にはフラットパネル・ディスプレイを使ったテレビのこと。
薄型のものが現れる以前のテレビはほとんどがブラウン管式だったが、ブラウン管で大きな画面のテレビを作ると奥行きと共に質量も非常に大きくなり、37インチ程度が実用上限界であった。当初はそれほど大きな画面が製造できなかった「薄型テレビ」も、薄く軽いといった生来の長所を活かして大画面化向きとなり、テレビメーカー各社がさらなる画面サイズの拡大・低価格化に取り組んだ結果、画像圧縮・伸張を使用したSDテレビ画像ソース(DVDなど)を除いてはブラウン管式テレビと置き換えられるだけの性能と価格を備えるものが作られるようになった。
日本では、2003年からの地上デジタル放送の開始によるテレビの買い替えに合わせて、一般家庭、事業所、公共施設、各種交通車両(機材)などで普及が進んでいる。薄型テレビとデジタルカメラ、DVDレコーダーとを合わせて「デジタル家電」、「デジタル三種の神器」と呼ばれる。
日本国内では2003年からの薄型テレビの主流は「液晶テレビ」と「プラズマテレビ」である。これらは表示原理が全く異なり、液晶テレビは数インチの小画面から最大108インチほどの大画面までであり、プラズマテレビは32から150インチの大画面のものだけが製品となっている。この他米州大陸を中心に(2008年までは日本でも生産されていた)、リアプロジェクションテレビのような投影型の大型テレビもある程度人気があり販売されているが、世界的に見れば少数派である。2013年までにかけて、液晶の低価格化・技術向上・大画面化に伴いプラズマテレビの衰退が進んでいる。有機ELなどの新しいパネルの研究開発が行われているものの、当面は液晶の優位が続くものとみられる。