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Channel: スチャラカでスーダラな日々
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カキと食中毒

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ノロウイルス食中毒予防4か条

古来より食べられてきたカキであるが、その一方で「あたる」食品(食材)としても知られている。カキの食中毒が注目されるのは非加熱状態で食べられる機会が多いことと関係している。

現代の日本国内で流通している生食用のカキは、極力食中毒を回避するために生産・流通段階で対策がとられている。 生食用として販売されるカキには加工基準が設けられており、カキそのものを対象として規格基準が設けられている。 さらに、保存基準、表示基準も規定されている。具体的には、加工基準としては、食品衛生法により大腸菌群最確数が一定以下の海域で採取されたものそれ以外の海域で採取されたものであって、大腸菌群最確数が一定以下の海水、または塩分濃度3%の人工塩水を用い、かつ、当該海水若しくは人工塩水を随時換え、又は殺菌しながら浄化したもののどちらかであることが規定されている。また、規格基準としては、細菌数E.coli(大腸菌)最確数、V. parahaemolyticus(腸炎ビブリオ)最確数も規定されている。これらに加えさらに厳しい指導基準を各生産地域が設けている場合もある。

生食用カキの上記加工基準を満たすために、紫外線殺菌された海水中や人工海水などを充分に循環させた環境下にて絶食状態として数日間飼育される場合がある。この場合、貝表面や貝内部に取り込まれた細菌の大部分を貝内から排出させほぼ無菌状態になることとは引き替えに、同様の処理がされていないものに比べ身が痩せてしまうこともあるので、加熱処理用のものよりも味が劣ることがある。

現代において、食中毒症状を引き起こす原因としては貝毒、細菌(腸炎ビブリオ、大腸菌)とウイルス(特にノロウイルス)がよく知られているが、どの原因も生育環境(海水)に由来するものであり、二枚貝特有の摂餌行動などによって貝内部、特に消化器官(中腸腺など)に取り込まれ濃縮されるものである。

生牡蠣食中毒を発症する原因は、ウイルスが濃縮した牡蠣を生で食べる事が最大の要因。しかし生牡蠣を食べた全ての人が食中毒症状を起こすという訳ではない。実際に牡蠣は冬場の季節食材として多くの人に食べられているが、食中毒症状を発症するのはごく稀なケース。生牡蠣にあたった場合は嘔吐や下痢などのノロウイルス感染症の独特の症状が現れ激しい腹痛が襲ってくる。

このブログを始める直前の2007.3月にノロウィルスにやられたことがあり、当時勤めていた食品会社から糞便にノロウィルスが検出されなくなるまで出社禁止を言い渡された。復帰するまで1ヶ月半もかかってしまった。他の業種なら一週間で済むのだが、食品会社でノロウィルスにやられると厄介である。このお陰で時間を作ることが出来てブログを作ることが出来たのだから、ノロウィルスさまさまである。

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