いつどこで誰が生み出したのか誰も知らない、人でも怪物でもない異形の生物…それが「ベム」「ベラ」「ベロ」の「妖怪人間」である。時には人々に迫害され、また時には友情を育みながら、いつか人間になれる日を夢見て彼らは世に仇なす悪と戦い続けるのだった。3人の合言葉は「早く人間になりたい!」であるが、この言葉はオープニングの他に第2話でベラが発言しており、ベムとの会話から2人の心情を知ることができる。
妖怪人間たちが生まれたのは18世紀中であり、時代とともに悪がはびこる世を嘆いたある科学者の実験により生まれ、壷の中の培養液から生まれたという設定。科学者の死後は実験が中断され、放置された細胞が奇跡的に生き延び、妖怪人間として現代に生まれた。生まれた当初は自身を人間と思い妖怪姿で人前に現れ、その醜さから人々に疎まれたために洞窟で暮らし世の正義のために妖怪や悪を退治する旅に赴く。
日本に馴染みのない無国籍風の作りになっているのは制作体制の影響が大きい。オープニングで制作としてクレジットされている東洋放送は、韓国の放送局。本作は、広告代理店の第一企画(現・アサツー ディ・ケイ)のアニメ部門である第一動画制作である。第一動画は東映動画とTCJ(現・エイケン)の出身者から成り立っている。