印章は、木、竹、石、角、象牙、金属、合成樹脂などを素材として、その一面に文字やシンボルを彫刻し、個人・官職・団体のしるしとして公私の文書に押して特有の痕跡(印影・印痕)を残すことにより、その責任や権威を証明するもの。印、判子ともいう。印章を押すことを押印、捺印という。
印章の材質としては、木、水晶、金属のほか、動物の角、牙が多く用いられ、近年は合成樹脂も用いられる。これらの素材を印材と呼ぶ。印材の特定の面に希望する印影の対称となる彫刻を施し、その面に朱肉、印泥またはインクを付け対象物に押し付けることで、特有の痕跡を示すことができる。この痕跡を印影と呼ぶ。印章文化圏は、日本、中国、香港、マカオ、台湾、韓国、北朝鮮、ベトナム、インドネシア、ラオス、マレーシア、シンガポールなどに広がっている。