月食とは地球が太陽と月の間に入り、地球の影が月にかかることによって月が欠けて見える現象のことである。望(満月)の時に起こる。日食と違い、月が見える場所であれば地球上のどこからでも同時に観測・観察できる。
すべての部分が本影(地球によって太陽が完全に隠された部分)に入る場合を皆既月食(total eclipse)、一部分だけが本影に入る場合を部分月食(partial eclipse)という。
月が半影(地球が太陽の一部を隠している部分)に入った状態は半影食(もしくは半影月食。penumbral eclipse)と呼ばれるが、半影に入った月面部分の減光の度合いは注意深く観察しなければ分からない程度であるため、事前の予告なしに肉眼で見ても気がつかない場合も多い。
地球の大気によって太陽の光のうち波長の長い赤系の光が屈折・散乱されて本影の中に入るため、皆既月食でも通常、月は真っ暗にはならず赤銅色に見える。2014年9月27日に起こった御嶽山水蒸気爆発等で大気中に多量の微粒子が浮遊している場合には、月が暗くなる可能性がある。1991年6月12日にフィリピン・ルソン島で起こったピナツボ火山の大噴火では、成層圏まで大量のエアロゾルが放出された影響で暗い皆既月食が見られた。
アストロアーツ / AstroArts Inc.さんより映像を拝借
10月8日 皆既月食の時間
・部分月食の始まり 18時15分
・皆既月食の始まり 19時25分
・皆既月食の終わり 20時25分
・部分月食の終わり 21時35分