造礁サンゴとは、サンゴ礁を形成するサンゴのことである。石灰質の大規模な骨格を形成する。
造礁サンゴというのは、分類上の名前ではなく、サンゴ礁の形成にかかわるサンゴをまとめて呼ぶものである。刺胞動物のうち、定着性で、骨格を発達させるものを広い意味でサンゴという。骨格には、石灰質や骨質など、その成分にも違いがある。このうち、石灰質の固まった骨格を持ち、ある程度以上の大きさの骨格に成長し、しかもその成長の早いものを造礁サンゴという。造礁サンゴと言われるサンゴは、いくつもの分類群にまたがっているが、最も重要なのは花虫綱六放サンゴ亜綱イシサンゴ目に属するものであり、造礁サンゴの大部分を占め、世界で約800種が現存する。いずれの造礁サンゴも、体内に褐虫藻という藻類を共生させている。
サンゴの骨格は、炭酸カルシウムで出来ている。鉱物としてはアラレ石である。個体の入る部分はほぼ円形で、縦の断面を見れば筒状になっている。隣の個体の入る管との間は共骨と呼ばれ、そこを埋める組織は共肉といわれる。 サンゴの群体の形は平らに岩の上に張り付くもの、塊状、縦に並ぶ板状、枝状、水平に板が伸びるテーブル状など様々である。