丸亀うちわは、香川県丸亀市で生産される団扇である。
その起源には、3つのルーツがあるといわれている。
1.1633年(寛永10年)に金毘羅大権現の別当、金光院の住職が考案したものと伝わる。渋うちわに「金」の文字印を入れて、金刀比羅宮参りの土産として全国に広がった。マダケを素材とした「男竹丸柄」で、柿渋を塗って作り上げた丈夫なものだった。
2.京極丸亀藩時代の天明年間(1781年~1788年)に、丸亀藩士の内職として奨励され、製作の中心が「男竹丸柄」から「女竹丸柄」のうちわへと次第に移っていった。
3.明治に作り始めたという「男竹平柄」のうちわで、現在「丸亀うちわ」といえば、この「男竹平柄」が一般的である。
明治の中頃、丸亀団扇組合が結成され、代表的な地場産業に発展した。経済産業大臣指定の伝統工芸品であり、現在の全国うちわ生産量の約9割を占めている。