冷却とは特定の物体又は空間から熱を奪うことにより温度を下げ、その奪った熱を別の場所へと放出する過程をいう。
人工的に自然界のものを冷却することは、加熱と比較するとより高度な技術を必要とする。たとえば水を加熱して沸騰させることは、太古の昔から行われてきたが、水を冷却して氷を得ることが出来たのは1748年にスコットランドのグラスゴー大学でウィリアム・カレンによって、エチルエーテルを低圧容器に入れることで起こる低温沸騰を利用して行われた実験で少量の氷を作り出すことに成功したのが、世界で初めてとされている。これはベンジャミン・フランクリンが汗だくになったとき、風に当たっているときに思いついたとされ、この実験にも協力している。さらに、カレンは1755年には水の蒸発熱を利用することで氷を作成することに成功している。摂氏マイナス273.15度、つまり絶対零度が冷却の限界とされる。