
田舎青年の中等は、後藤又自動車に補欠入社が決まる。万年係長で定年となった父の「でっかいゴマをすりあててほしい」という言葉を、始めは会社は実力主義の世界と鼻で笑って聞き流す等だが、入社一日目にして会社の不条理にぶち当たり、実力だけでは上に上がれないと痛感。
馬鹿にしてきた周囲を見返し立身出世を果たす為に一転、ゴマすり・おべっか・おべんちゃらを駆使する事を決意する。まず係長を手始めに、課長や部長、はたまた親会社の常務にまでゴマすり作戦の範囲を広げていく。
ダイナミックな作風で知られる古澤演出だが、本作では冒頭、植木演じる中等が、実家で父親に頼まれ(文字通り)ゴマをすっているシーンの撮影時、そのすぐそばの竹かごに子猫を2匹用意させ、その愛らしさで観客の心をなごませることまで計算していたという。